ゆっくりズムのまち桐生とスローモビリティの活用
- 実施者
- 天谷賢児(理工学部)・太田直哉、小竹裕人(情報学部)
- 連携・協力先
- 桐生市、北関東産官学研究会、桐生高校、桐生市教育委員会、桐生市社会福祉協議会、近隣企業、群馬大学次世代モビリティ社会実装研究センター、2015年からの生活交通をつくる会ほか
- 発足
- 2011年
- ポイント
- 群馬大学理工学部と地域企業、桐生市が参画した脱温暖化プロジェクトで開発されたスローモビリティ(低速電動バスを用いた地域活性化の取り組みを2011年から行っています。2023年度も継続して様々な取り組みを行いました。
概要
- 現在、様々な地域に「グリーンスローモビリティ」と呼ばれる低速の電気自動車の普及が進んでいます。これは2018年から国土交通省が全国に普及を進めているもので、電動、最高時速 19km、4人乗り以上、公道走行が可能な車です。
- 群馬大学では桐生市や地域企業と協力して、2012年にいち早く低速電動バスを開発し、様々な実証試験を行ってきました。
- 群馬大学研究・産学連携推進機構次世代モビリティ社会実装研究センター(https://crants.opric.gunma-u.ac.jp/)では、スローモビリティの社会実装研究が行われています。
- ゆっくりと街中を走ることで乗客同士の会話を生むような移動するコミュニケーション空間が作り出されています。
- 桐生市はスローモビリティが全国に先駆けて地域実装されたことをきっかけに「ゆっくりズムのまち桐生」の宣言を2021年に行いました。2023年もこの活動が継続的に進められました。
活動内容
- 2023年度も継続的に低速電動バス(スローモビリティ)を活用した様々な社会貢献活動を行いました。
- 2021年から2023年にかけて、民間財団より支援を得て桐生市社会福祉協議会が低速電動バスの福祉利用に関する研究を行い、群馬大学もその活動に協力しました。
- 2023年度も群馬県立桐生高校のSSHにおいて、複数のグループが低速電動バスの活用を検討する活動を行っています。群馬大学もその活動に協力しました。
開催報告
- 2023年3月にGメッセ群馬で開催された、G7群馬高崎デジタル・技術大臣会合機運醸成事業「スクールサミット」で、低速電動バスの活用に関する提案を桐生高校の3年生が発表してくれました。この取り組みには群馬大学も協力してきました。
- 桐生高校SSHの活動の一環として、高校生が低速電動バスに関して小学生に授業を行う活動が行われ群馬大学も協力しました。小学生による低速電動バスの体験乗車も行われました。
- 2023年12月に第36回ニッセイ財団高齢社会シンポジウム「高齢社会を共に生きる」の中で、桐生市社会福祉協議会が中心となって行ってきた低速電動バスの福祉利用に関する研究成果が報告されました。この取り組みには群馬大学も協力してきました。
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桐生市が「SDGs未来都市」に選定され、これまでの低速電動バスの活用や「ゆっくりズムのまち桐生」の取り組みの実績も評価されました。また、桐生市交通ビジョンが公表され、その中に低速電動バスなどの次世代モビリティの積極的な導入が盛り込まれました。このように、低速電動バスの社会実装に関連する様々な取り組みが進んでいます。