2024年9月26日~28日に京都府立大学下鴨キャンパスで開催された第60回熱測定討論会において、分子科学部門・高分子構造物性研究室(上原・撹上研究室)の髙澤彩香さんがポスター賞(京都北山賞)を受賞しました。
髙澤さんの発表題目は「超高分子量ポリエチレン溶融体の分子鎖絡み合い状態が結晶化・融解挙動へ及ぼす影響」です。
高分子構造物性研究室では、高分子延伸技術を活かした高性能フィルム・繊維の作製に取り組んでいます。
髙澤さんの研究は東ソー株式会社との共同研究によるもので、ポリエチレン(PE)分子鎖の長さによる溶融体の分子鎖絡み合い状態の違いが、その冷却結晶化・融解挙動へ及ぼす影響を明らかにしました。本発表では、示差走査熱量(DSC)測定により評価したマクロな結晶化・融解特性と、パルス核磁気共鳴(NMR)測定によるミクロな分子運動性から評価した溶融体の絡み合い状態分布を融合させることで、絡み合い状態と結晶化・融解挙動の相関を議論、モデル化しました。
髙澤さんはJST次世代研究者挑戦的研究プログラム「グンマ創発的博士人材インダクションプログラム」に採択されており、本研究はその支援を受けて行われました。
今回受賞対象となった研究は、「Sメンブレン」プロジェクトの一環として行われたものです。
群馬大学研究・産学連携推進機構では、今後の本学における新たな強み・特色として高い可能性を有するプロジェクトを「重点支援プロジェクト」に指定しており、研究拠点の形成を目指した「推進研究(G2)」の一つとして、超高性能・高機能な膜材料を創製する「スーパー・メンブレン」プロジェクト(略称:「Sメンブレン」プロジェクト)を推進しています(代表:上原宏樹教授)
関連リンク●
上原 宏樹 教授の研究紹介はこちら
上原 宏樹 教授のホームページはこちら
撹上 将規 准教授の研究紹介はこちら
撹上 将規 准教授のホームページはこちら