群馬大学理工学部

知能機械創製理工学教育プログラム2年の飯田泰基君が、日本機械学会第10回マイクロ・ナノ工学シンポジウムにおいて、若手優秀講演フェロー賞を受賞しました。

 2019年11月19日~21日にアクトシティ浜松で開催された日本機械学会第10回マイクロ・ナノ工学シンポジウムにおいて、知能機械創製部門マイクロナノ工学研究室(鈴木孝明研究室)所属の博士前期課程2年・飯田泰基君が、日本機械学会若手優秀講演フェロー賞を受賞しました(2020年2月1日受賞)。
 受賞対象となったのは、「接触界面に着目したPDMSベース摩擦発電デバイスの開発(発表者:飯田泰基、柳田幸祐、鈴木孝明)」という発表であり、人の歩行振動や身の回りの微小環境振動をエネルギー源として、高効率に電力を取得する小型環境発電デバイスについての発表でした。
 小学生の頃、プラスチックの下敷きを頭に擦りつけて髪の毛を立たせて遊んだことはありませんか?摩擦発電は、摩擦によって発生する電気エネルギーを利用する方法です。発電量はわずかで、スマートフォンの充電には向いていませんが、発電効率を上げることで、様々な利用展開が期待されています。
 研究の特徴は、“マイクロメートル(1マイクロメートルは100万分の1メートル)サイズのランダムかつ微細な立体構造”を表面につけて摩擦すると、効率良く発電できるという点です。摩擦面に、パソコンやスマートフォンのCPU・メモリを作るときに使用する半導体製造技術やMEMS(Micro Electro Mechanical Systems:マイクロマシン)技術を用いて加工した微細な立体構造を付与すると発電性能が向上し、ボタン電池サイズでmW級の発電が可能であることが分かりました。
 環境発電は、身の回りのあらゆるものからセンサで情報を取得し、インターネット経由で情報通信するIoT(Internet of Things)社会の実現に向けて、期待されている技術の一つであり、SDGs(Sustainable Development Goals)の目標7「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」に関連しています。身の回りに存在する未使用の微小なエネルギーを電力に変換して使用することで、無線化されたセンサの電源としての利用が期待されています。
 
 本研究は、JST戦略的創造研究推進事業CREST「微小エネルギーを利用した革新的な環境発電技術の創出」領域で採択された「MEMS振動発電を用いたパーペチュアル・エレクトロニクス」(東京大学 年吉洋教授、静岡大学 橋口原教授、群馬大学 鈴木孝明教授)の研究成果の一部です。