群馬大学公開講座「高校生サイエンスインストラクター育成プログラム」
- 実施日
- 2023年8月22・23日、9月23日
- 実施者
- 理工学部 佐伯・石間・石井(希)・杉石,情報学部 関
- 発足
- 公開講座としては2015年から
- ポイント
- 科学の基本を身に付けた高校生指導者を育成します
概要
- 高校生に科学に関連する実験や演習を、その準備から結果の検討まで体験することを通して、ほかの高校生に指導できるスキルを学んでもらいます。
- 実験の準備を行うことで、何をどこまでやるのか(実験計画)を理解できるようになり、自ら計画を立てることができるようになります。
- 実験はいい結果が出て終わりではなく、そもそもいい結果とは何なのか、得られた実験結果は何を表しているのか、を科学的に考えます。
活動内容
- 本講座では分野により4つのコース(化学実験、物理実験、生物実験、実験データ解析演習)を設けています。生物実験のみ2日間で他は1日間です。定員を少なめにして丁寧な指導を行っています。通常8月下旬と9月下旬の2回、群馬大学理工学部キャンパスで実施しています。
- 9:15に群馬大学理工学部同窓記念館に集合し、講座の趣旨説明と各コースの担当者を紹介します。そのあとそれぞれのコースに分かれ、概ね16:00頃まで実習を行います。
- 本講座を受講した高校生が実験やイベントを主催して、本講座は完結します。高校生が母校で授業や文化祭などで実験を計画、準備、実施したあと、実験ノートの写し、実施風景を添えて「インストラクター認定申請書」を提出してもらいます。本講座の担当者全員で内容を検討し、要件を満たしていればインストクターとして認定し、認定証を発行いたします。
開催報告
- 2023年度は8月22・23日と9月23日に実施しました。参加人数は8月開催、9月開催の順に、化学実験コースは9人と4人、物理実験コースは10人と5人、生物実験コースは8人と0人、データ解析コースは5人と3人でした。写真は8月実施時の生物実験コース(写真1)とデータ解析コース(写真2)の様子です。受講生の出身高校は、栃木県立栃木翔南高等学校、樹徳高等学校、白鴎大学足利高等学校、群馬県立富岡高等学校、群馬県立前橋女子高等学校、高崎商科大学附属高等学校でした。
- 8月開催は参加人数が多いですが、どのテーマでも受講生一人一人が自分の手を動かせるように2~3人ずつに分かれて実施しました(写真2)。実験結果は自分のグループだけではなく、全員の結果も見比べて検討しました(写真1)。
- 本講座では自ら実験を計画し、データの解析を行うことができることが目標です。講座終了後に実施したアンケートでは、82%の受講生が講座に参加したことで自分の課題を見つけることができた、と回答しました。自分で何かをするためには「与えられたことを学ぶ」姿勢では不十分だということに気づいてもらえれば、講座が終わってからも意欲をもって学べることでしょう。
- 今年度も2名の新たなインストラクターを認定することができました。受講生が母校で実験を企画、指導する機会を設け、ご指導くださった高校の先生のご協力に感謝いたします。