群馬大学理工学部

卒業生の渡辺裕博士と分子科学部門の白石教授が、炭素材料学会論文賞を受賞しました。

 本学卒業生の渡辺 裕博士(平成18年度大学院工学研究科物質工学専攻 博士後期課程修了, 指導教員:鳶島真一教授)と分子科学部門白石壮志教授との共著論文(題目:Capacitance and Electrochemical Stability of Activated Carbon Electrode in Sulfone Electrolytes for Electric Double Layer Capacitors, TANSO, 2019, No.288, 128–134(2019))が、2019年度の炭素材料学会論文賞を受賞し、2019年11月28日〜30日に岡山大学津島キャンパスで開催された第46回炭素材料学会年会にて、受賞式が行われました。
 本論文は電気二重層キャパシタ注1)に関するものです。細孔構造の異なる複数の活性炭電極を用いて有機系電解液中における電気二重層容量特性を調べた結果、細孔構造や電解質塩だけでなく電解液に用いられた有機溶媒が容量に大きく影響を及ぼすことが明らかにされています。キャパシタや電池の分野では性能に注目した研究が非常に多い中、本論文では重要であるもののこれまでにあまり検討されてこなかった基礎的な事柄について扱っているのが特徴となっています。論文に使われているデータは渡辺博士が本学の博士研究員として在籍していた約10年前において取得されたものですが、今回、その学術的価値が認められただけでなく、今後キャパシタ用電極材料を設計する上での考え方に影響を与えるものとして評価され、論文賞の受賞に至りました。
 
注1)非常に短時間での充放電に優れた蓄電デバイスのこと