これまで群馬大学工学部では、創立を記念した記念誌として25年史、50年史、60年史、75年史、90年史が発刊されています。どの記念誌も数百ページに及ぶたいへん立派な内容で、編集にあたられた先輩方の並々ならぬ熱意とご苦労が伝わってきます。この度、100年という歴史の大きな節目を迎えるにあたり、100年史の編纂を担当することとなりましたが、その責任の重さを痛感しています。関係各位のご協力を仰ぐとともに、皆様の力を結集して100年の節目にふさわしい記念誌を作成することができたらと願っております。
記念誌等刊行小委員会のメンバーは、理工学部内各部門の代表、工業会代表、旧教員代表、事務関係者等、計20名から構成されています。その中から5名の委員が編集幹事会を組織し、編集幹事会でまず細部の事項を検討し、その案をもとに刊行小委員会でさらに議論を深めています。主な編集スケジュールとして、2012年9月~2014年3月資料収集、目次の作成、執筆依頼者の選定、2014年4月~12月執筆依頼、2015年1月~2015年6月原稿校正、2015年7,8月印刷、2015年9月発刊を予定しています。
刊行小委員会では、100年史編纂にあたり、次のような基本方針を確認しています。
1)75年史以降を中心に工学部100年の歩みを総括しつつ、未来への飛躍につながる記念誌とする。
2)歴史的資料としての内容は保ちつつ、できるだけ読みやすい記念誌とする。
上記のような基本方針に従って、100年史の構成は以下のような3部構成としました。
第1部 通史
第2部 教育・研究の体制と実践
第3部 創立のDNA‐未来への架橋
第1部の通史では、1915年の桐生高等染織学校創立にはじまり、戦中・戦後の困難な時代の様子、専門学校から大学への変革、教育・研究分野の拡充と博士課程の設置、国立大学の法人化、理工学部への改組など工学部100年の歴史を概観します。
第2部では創立90周年以降の改革と現在の教育・研究体制、様々な教育、研究に関するプロジェクト、教育研究活動の社会貢献等について紹介する予定です。
第3部は工学部に係る人物の紹介と寄稿を中心としています。初代大竹校長、第2代西田校長、第3代平田校長(初代学部長)のご功績とひととなりについては、卒業生で旅行作家の山本鉱太郎氏がご自身の体験と詳細な資料収集に基づいて、興味あふれる原稿を寄せてくださいました。また、90周年を記念して表彰された11名の卒業生の紹介、産業界のフロントランナーとして活躍されている卒業生の紹介も見逃せない内容です。第3部の最後では、追想と未来へのメッセージと題して、卒業生をはじめ多くの方々から貴重な原稿をいただきました。
出来上がりはA4版2色刷り約500ページになる予定です。ちょっと重たいかもしれませんが、ぜひ多くの方々に手に取ってご覧いただけたらと編集委員一同願っております。
100周年記念事業にご賛同いただき、2口(2万円)以上ご寄附をいただいた方に、もれなく100年史をお送りします。また、1口(1万円)以上ご寄附をいただいた方には、100年史の掲載内容を収録したCD-ROMをお送りします。