11月20日(水)にパシフィコ横浜で実施された「ETソフトウェアデザインロボットコンテスト(ETロボコン)2019チャンピオンシップ大会」において、知能機械創製部門の白石・茂木研究室に所属する学生3名と日本精工(株)ステアリング&アクチュエータ技術センター1名からなる産学連携チーム“RoboOhta + M & C”が、デベロッパー部門プライマリークラスにおいて優勝しました。
デベロッパー部門プライマリークラスでは、まずスタートから所定の位置までコースを走行し、その後、難所と呼ぶ障害物をクリアします。“RoboOhta + M & C”は見事難所をクリアし、-10.3秒のタイムを出すことができました。2位のチームも難所を同様にクリアしましたが、最初の走行で0.4秒の差をつけ、最終的に“RoboOhta + M & C”が優勝を達成しました。
ETとは、自動車の制御などに使用するEmbedded Technology(組込み技術)を表し、このコンテストでは、ロボットの走行競技とETソフトウェアの設計技術(モデリング)の両方で競います。ロボットはLEGO Mindstormsのブロックで組み立てられ、全チームが同一仕様のロボットを使用します。従って、走行性能の差はロボットを制御するETソフトウェアのみに依存します。デベロッパー部門プライマリークラスでは2輪のロボットを使用し、倒れないようにロボットのバランスを制御しつつコースの黒線に沿った高速走行とシーソーなどの難所を通過するための高度な制御を必要とします。
今年のチャンピオンシップ大会では、このクラスの全国191チームのうち、12の各地区大会を勝ち抜いた22チームで競技が行われました。どれも精鋭のチームで、非常に高度な競技が行われました。午後に行われる競技では午前中に行った試走会とは会場の照明が変更され、いかに環境の変化に対応可能な制御プログラムが組み込まれているかも重要になります。
モデルベース手法というこの分野では標準的な手法を用いて、このような高精度かつ高性能な制御プログラムを正確に開発できることは、研究上も就職後の産業界でも非常に有効です。本研究室では、新4年生は約半年間、産学連携チームとしてETロボコンに参加し、モデルベース手法を実践することで、得られた技術をその後の研究に活用しています。
(文責:知能機械創製部門 准教授 白石洋一)
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いずれの写真も、左から齊藤龍一君,吉澤大君,齋藤駿也君,企業側のメンバ