イオンビームを使って微細なものを作る・視る

図1. 内部に光スイッチが形成されている.

図2. ガラス中に形成された微小な発光中心

量子ビーム/イオンビームとは

 地球の限りある資源、エネルギーを有効に活用するためには、新しい素材、新たしい方法でより効率のよい電子・光デバイスを創り出す必要があります。デバイスの高度化に伴い、モノを創り出す「加工」技術・モノを観察する「分析」技術にもより高度な技術開発が求められています。原子や分子といった“ナノ”や“マイクロ”といった微細な規模を扱うことができる「量子ビーム」のひとつとしてイオンビームがあります。このような量子ビームの技術は、理工学分野のみならず、がん治療といった分野への応用も始まっています。

研究室で行っている量子ビームの応用

 私たちの研究室では、レーザーや電子ビームといった既存技術と、イオンビームを利用した新しい材料微細加工技術や分析技術を組み合わせることで、薄く折り曲げが可能な光通信回路(図1)やガラス, ダイヤモンド, SiCといった絶縁体、半導体内部に量子ドットと呼ばれる原子サイズの発光中心(図2)を開発することに成功しています。これらの材料は、今後の光通信技術や、量子コンピュータといった分野へ応用される基礎的な材料となることが期待できます。


  • W. Kada, Y. Kambayashi, Y. Ando, S. Onoda, H. Umezawa, Y. Mokuno, S. Shikata, T. Makino, M. Koka, O. Hanaizumi, T. Kamiya, T. Ohshima, Investigation of electrically-active deep levels in single-crystalline diamond by particle-induced charge transient spectroscopy, Nuclear Instruments and Methods in Physics Research Section B: Beam Interactions with Materials and Atoms 372,151-155 (2016).
  • 加田 渉, 横山 彰人, 佐藤 隆博, 江夏 昌志, 神谷 富裕, イオン励起発光顕微イメージング分光と大気マイクロPIXEを組み合わせたシステムによる大気中微粒子の分析, 放射線と産業, 136,40 – 45 (2014).
  • 特願2015-169363.

電子情報理工学科

助教 加田 渉
研究室URL : http://www.el.gunma-u.ac.jp/~hana/