超越的な数の世界

超越数との出会い

 実数の世界には有理数と無理数がいます。有理数は「整数を係数とする1次方程式の解となる数」です。2の平方根は無理数になりますが、2乗すると2になるので「整数を係数とする2次方程式の解となる数」です。この調子で「整数を係数とする代数方程式の解となる数」という一大グループ『代数的数』が形成されますが、面白いことに、このグループには属さない変わり者の数『超越数』がいるのです。円周率 π がそうです。微分積分を学ぶとお出ましになる、自然対数の底と呼ばれ e と書かれる数もそうです。これら2つの数は数学において大変重要な数ですが、そのどちらも超越数であることは興味深いことです。高校時代に手にした数学史の本に、e は超越数であることの手品のような証明が載っていて、それを読んで以来超越数の不思議な世界に憧れ、今日に至る研究へと続いています。