1分子レベルの反応観察・制御を目指して

1分子DNAの1本鎖部分(赤)と
2本鎖部分(緑)の染め分け

なぜ1分子で観察するのか

 最近の分子生物学、ゲノム工学の発展により、個々の遺伝子、タンパク質が個体の形成、多様性にどのような役割を果たしているのかが明らかになりつつあります。しかし、従来の分子生物学では、観察や実験に数百万個以上の分子が必要であるために、得られている情報はこれらの多くの分子の平均的な挙動がであって、個々の分子の本当の挙動、そして反応の素過程がどのようなものであるかは必ずしも明らかになっていません。1分子レベルの解析技術では一つ一つの分子の応答が解析できるために、通常の解析では隠されてしまっている多くの情報を得ることができます。

1分子で観測するために

 高感度観察技術、微細流路の加工技術、静電気力による分子の操作技術を使って、様々な生化学反応をマイクロ化し、効率的に分析する技術の開発を進めています。これらの技術をDNAの1分子解析に適用することにより、1分子レベルでDNA分子の形や位置を操作する技術の開発を行い、また、1分子観察により、これまでに明らかになっていないDNAをめぐる反応を明らかにすることを目指して研究を進めています。


  • Direct Single-Molecule Observations of Local Denaturation of a DNA Double Helix under a Negative Supercoil State., Analytical Chemistry, 87, 3490-3497, 2015
  • Real-time single-molecule observations of T7 Exonuclease activity in a microflow channel., Analytical Biochemistry, 457, 24-30, 2014
  • A new direct single-molecule observation method for DNA synthesis reaction using fluorescent replication protein A., Sensors, 14, 5174-5182, 2014

環境創生理工学科

教授 桂 進司
研究室URL : http://katsuralab.ees.st.gunma-u.ac.jp/