群馬大学理工学部

環境創生理工学教育プログラム博士前期課程2年の小野寺貴君が、日本機械学会2019年茨城講演会において優秀講演賞を受賞しました。

 日本機械学会2019茨城講演会において、環境創生部門構造研究室(斎藤研究室)所属の小野寺貴君が優秀講演賞を受賞しました。
 小野寺君の発表タイトルは「並列化された演算子積分時間領域境界要素法を用いた異方性弾性体中のき裂群に対する2次元大規模多重散乱解析」です。並列計算を駆使した境界要素法により、異方性弾性体中のき裂群に対する大規模多重散乱解析を行ったものです。
 
 繊維強化プラスチック(FRP)材料が自動車分野や航空・宇宙分野を始めとする、工学の様々な分野で注目を集めています。FRP材料は軽量かつ高強度であり、耐腐食性を持つことから需要が高まっていますが、一方で音響異方性を有することや、繊維の積層間に層間剥離(き裂)が生じてしまうことが問題点に挙げられています。FRP材料のみならず、オーステナイト系鋼材等、様々な異方性材料中のき裂に対する弾性波動散乱現象を、数値解析により再現することは、超音波探傷試験の精度向上に大きな寄与をもたらすと言えます。しかしながら、波動解析に適した境界要素法による、異方性弾性体中のき裂群に対する大規模多重散乱解析を扱った報告は少ない状況です。
 
 そこで小野寺君は、指導教員の斎藤隆泰准教授の指導の下、数値安定性が高いことで知られる演算子積分時間領域境界要素法を用いた異方性弾性体中のき裂群に対する大規模多重散乱解析を行い、数値解析例を示すことで本手法の妥当性を示しました。また、数値計算の際には京都大学のスーパーコンピューターを用いたOpenMP、MPIハイブリッド並列計算を行うことで、計算コストの効率化も図りました。今後は、計算効率についてより詳細に検討することで、さらなる大規模計算を実行する予定です。
 
 なお、同プログラムの前原君も、本講演会で入賞しました。詳しくはこちらをクリックしてご覧ください。
 

小野寺君