群馬大学理工学部

環境創生理工学教育プログラム博士前期課程1年の栗原尚輝君が、第52回日本水環境学会年会にて年会優秀発表賞(クリタ賞)を受賞しました。(平成30年3月16日(金))

 年会優秀発表賞(クリタ賞)は大学院生を対象に優秀な研究発表に与えられる賞です。講演要旨の一次審査を通過した学生が、学会当日に行うポスター発表で最終的に決定されます。200件近い大学院生のエントリーの中から受賞するのは約10件であり、研究内容はもちろんのこと、それを伝える力、審査員とのディスカッション能力も問われます。高評価を得るためには、普段から研究内容について熟考し、積極的に取り組んでいる必要があります。どのようにしたら自分の考えを証明できるのか、どのように実験結果を表現したら理解してもらえるか、等を常に意識し、研究室でのディスカッション、関連文献の調査、学会で他の研究者とのディスカッションなどを重ねてきた栗原君の成果であると思います。
 水環境中の現象に対する漠然とした知的好奇心から研究に邁進したという栗原君が今回学会発表した研究タイトルは「汽水域の微生物選択作用が担う生態学的・衛生的役割」についてでした。河川水と海水が交わる汽水域で生じる塩濃度変化が、微生物を細胞構造や細胞径の違いにより系統分類ごとに選択的に溶菌(細胞が壊れて細胞内容物が外部に放出される現象)させ、それが汽水域での重要な栄養供給源になっていること、大腸菌や大腸菌群も減少させる衛生的役割も担っていることを示しました。このような知見は汽水域の環境管理においてとても重要になるため、たくさんの関心を集めました。栗原君のポスター前には常に人がいて、栗原君は多くの研究者や学生と意見交換を楽しんでいる様子でした。受賞おめでとうございます。
(文責:環境創製部門 准教授 伊藤司)